<状況設定問題>間質性肺炎と呼吸障害 ②知識の整理:呼吸不全と血液ガス

国家試験対策

こんにちは yu-riです。

本日は「間質性肺炎と呼吸障害」の第2回です。

本日から数回にわたって

問題を解くための知識の整理を行っていきましょう。

問題はこちら

今回は呼吸不全とは何か

そして呼吸不全を知るための血液ガス分析に関してまとめていきます。

呼吸不全とは

呼吸不全とは、読んで字の如く

呼吸が悪い状態のことです。

呼吸は

  • 酸素の取り込み
  • 二酸化炭素の排出

の二つの要素から成り立っています。

なので

この二つが正常に行われていない状態を

呼吸が悪い状態=呼吸不全と言います。

どちらが障害されているかによって

呼吸不全は2種類に分類されます。

酸素の取り込みがうまくできないものをⅠ型呼吸不全

酸素の取り込みも、二酸化炭素の排出もうまくできないものをⅡ型呼吸不全

とそれぞれいいます。

ひとまずⅡ型の方がやばそう!と分かればOKです。

この「酸素の取り込みができているか」「二酸化炭素の排出ができているか」を数値で表したのが

動脈血酸素分圧(PaO2)」「動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)」という値です。

それぞれ正常値は図の通り。

覚えておく数字は

PaO2:60」と「PaCO2:45」です。

この二つの数字だけは覚えておきましょう。

この数値にプラスして

体にとって

酸素は少ないと困る➡︎60以下で異常

二酸化炭素は多すぎると困る➡︎45より多いと異常

と考えれば数値をみる準備は万端です。

血液ガス分析

PaO2、 PaCO2など呼吸不全を調べるために行われるのが

血液ガス分析です。

酸素や二酸化炭素は気体、つまりガスです。

血液中に溶け込んでいるガスを分析するので

血液ガス分析と言います。

血液ガス分析のいいところは

瞬時に結果が出ることです。

採血検査室はもちろん

手術室や救急外来、ICUなどにおいてあり

機械にもよりますが

1mLほどの血液があれば

1分もかからずに調べることができます。

呼吸不全や低血糖の有無、貧血、電解質異常などを

簡易的に検査することができる優れものです。

項目がたくさんあるので

全てを覚えるのは大変です。

国家試験によく出る項目だけを今回はまとめていきましょう。

覚えるものは主に4つです。

PaO2とPaCO2は先ほど触れたので

あとはpH重炭酸イオンです。

pHは体が酸性とアルカリ性のどちらに偏っているかを表す指標です。

pHの正常値は7.35~7.45

数字が低くなればなるほど酸性に傾き(アシドーシス)

数字が大きくなればなるほどアルカリ性に傾きます(アルカローシス)。

重炭酸イオンの正常値は22~26

重炭酸イオンは血液中の水分と二酸化炭素によって生成される物質です。

なので重炭酸イオンが多いと、血中の二酸化炭素も多いことがわかります。

重炭酸イオンが発生するときには水素イオンも一緒に発生します。

この水素イオンは酸性なのでpHを下げます。

つまり

pHが低いとき(アシドーシス)↔︎CO2が溜まっている

と考えることができます。

ただし、pHが変化するのはCO2だけが原因ではありません。

酸塩基平行についてはまた詳しくまとめていきたいと思います。

血液ガス分析の結果を読み解けるようになると

患者さんの状態の把握に役立ちます。

今回の問題はまさにそこが問われている問題です。

今回の問題を通して

ぜひ使い方をマスターしてください!

次回は、呼吸機能検査についてまとめていきたいと思います。

日常的にされる検査ではないですが

国家試験ではたびたび問われている部分なので

丁寧にまとめていきたいと思います。

今日はここまでです。

お疲れ様でした!

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