<状況設定問題>熱中症と腎不全 ②知識の整理:体温調節機能編

国家試験対策

こんにちは yu-riです。

本日は、「熱中症と腎不全」の第2回

知識の整理を行っていきます。

今回は体温調節機構に関してです。

一緒に勉強していきましょう!

体温調節

私たちが生きている環境には

夏は暑く、冬は寒くと温度の変化がありますよね。

水を放っておくと

周りの環境が熱くなれば水も熱くなり

周りの環境が寒くなれば、水も冷たく、場合によっては凍ってしまいます。

しかし私たちはどうでしょうか。

周りが暑くても寒くても

体温を36〜37℃前後に保つことができます。

このように体内環境を一定に保とうとする働きを恒常性と言います。

今回はそのうち体温を調節する働きに注目していきましょう。

まず皮膚が周りの環境の温度を受容します。

暑くても寒くてもその情報は

体温調節の司令塔である視床下部に伝えられます。

司令塔である視床下部は

周りの環境の情報から

体温を下げるか、上げるかを判断し

そのための指示を各器官に伝えます。

温度が高い時(体温を下げたい時)

  • 交感神経を興奮させ、汗腺に働きかけ、発汗促進
  • 交感神経を抑制、皮膚血管に働きかけ、血管拡張

これらにより体内の熱を外に逃す(熱放散⬆︎)ことで

体温を低下させます。

<温度が低い時(体温を上げたい時)>

  • 交感神経を興奮させ、皮膚血管に働きかけ、血管を収縮
  • 交感神経を興奮させ、立毛筋に働きかけ、立毛筋を収縮(鳥肌
  • 運動神経興奮させ、骨格筋に働きかけ、ふるえを生む

これらにより、

体内の熱が逃げないようにしつつ(熱放散⬇︎)

更なる熱を生み出し(熱産生)

体温を上昇させます。

これらが働くことにより体温が一定に保たれ

体温が一定に保たれることにより体内のバランスが崩れることなく

正常に働くことができています。

実際の看護への活用

この体温調節に関しては

実習や臨床現場でも役立てることができます。

例えば患者さんが発汗し体が熱いのを発見した時。

交感神経の興奮による発汗と

交感神経の抑制による血管拡張➡︎皮膚温の上昇

つまり熱があるのでは?と考えることができます。

熱がある可能性を考えることができたら

実際に熱を測るという行動につながります

本当に熱があったら

なぜ熱があるのか原因を探したり

医師に報告したりと治療に役立てることができます

さらに冷罨法を行うことで

患者さんの苦痛を軽減したり

発熱の早期発見をすることで

体力の消耗を抑えることができたりと

看護ケアにつなげることもできます

逆に体温測定して熱がなくても

末梢が冷たく震えている患者さんがいた場合には

この後熱が上がってくる可能性を考えることができます。

熱が上がってくる前に体が震えるのをシバリングと言います。

これを察知できれば

この後発熱することを予想して行動することができますよね。

発熱だけではなく

もっと簡単に

患者さんが寒い・暑いと感じていることも考えることができます。

患者さんにとって快適な環境を整えるという基本的なことにも

根拠を持って考えることができるといいですね。

今日は体温調節に関して知識を整理してきました。

いかがだったでしょうか。

次回は熱中症に関しての知識を整理していきたいと思います。

次回も一緒に勉強がんばりましょう!!

お疲れ様でした!

本日のまとめ
  • 体温調節の中枢は視床下部
  • 交感神経運動神経の興奮・抑制で体温調節を行う
  • 体温調整に関する患者さんの症状を観察することで、看護につなげることができる

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