<必修>血液・体液

国家試験対策

こんにちは yu-riです。

本日は血液・体液についてです。

地味なようで

意外と出題回数は多い部分で必修だけでも

2012年、2013年、2015年、2016年、2017年、2019年と

ほぼ毎年出題されています。

暗記が多い分野ではありますが

表面を撫でておけば十分対応できる範囲でもありますので

一緒に整理していきましょう。

 

血液の役割

まず血液の役割に関してです。

血液とは全身の組織を循環するもので

体重の1/12ほどの量があります。

体重60kgの人であれば

60÷12=5で5Lですね。

自分の体重で計算してみてください。

自分の体にはこんなに血があるのか・・・と覚えるきっかけになると思います。

そんな数Lもある血液は

生命維持に関する重要な役割を担っています。

主な役割は

  • 物質の運搬
  • 感染防御
  • 止血
  • 恒常性の維持

です。

物質の運搬

血液は全身の組織をめぐる郵便屋さんの役割があります。

パッと思いつくのは酸素・二酸化炭素の運搬だと思います。

赤血球中のヘモグロビンと酸素が結合し全身に酸素を運びます。

逆に各器官から二酸化炭素を回収し

肺で再び酸素化し・・・。

ちなみに酸素化(酸素とくっついた)ヘモグロビンの割合のことを

酸素飽和度といいます。

100個のヘモグロビン中、99個のヘモグロビンが酸素化されていたら

酸素飽和度は99%ですね。

健康体の場合

動脈では97.5%程度

静脈では75%程度の酸素飽和度となります。

静脈でも0%になったりはしませんのでそこは覚えておきましょう。

 

血液はほかにも

栄養素や老廃物、ホルモンの運搬にも使われます。

これらは血液中の水分部分である血漿に溶け込んで

運ばれていきます。

感染防御

生体防御とも言います。

感染源となる細菌やウイルスと戦う機能ですね。

白血球と血漿中にいるグロブリンが主に機能しています。

白血球と一口に言ってもその種類は多く

顆粒球(好中球・好酸球・好塩基球)

単球、リンパ球に分けられます。

白血球が何らかの原因で少なくなると易感染状態(感染しやすい状態)になります。

今年に限って言えば

コロナウイルスが流行した関係で免疫関係の問題が出題される可能性もありますね。

後日、免疫に関してまとめますので

そことリンクさせておきましょう。

止血

止血とは

血管が傷ついた際に早期に修復し

血液の流出を抑えることです。

血小板がその役割を果たしてくれます。

止血機構に関しては一般問題で問われる部分ですので

またその時におさらいしましょう。

恒常性の維持

恒常性とは身体を一定に保つことですね。

例えば

体温、酸塩基平衡、体液量などです。

一番イメージしやすいのは脱水による

循環血液量減少性ショックなどでしょうか。

酸塩基平衡って言葉が難しいしよくわかんない!

って方も多そうですが

結構重要なものなんです。

ただほかの器官の勉強もしないと理解が深まらない部分ですので

こちらに関してもまた別の機会に整理したいと思います。

 

いろいろ書いてしまいましたが血液の主な役割は

  • 物質の運搬
  • 感染防御
  • 止血
  • 恒常性の維持 です。

血液の組成

前述の血液の役割の中で

赤血球・血漿などといった言葉が出てきましたが

それらは血液を構成するものの名前です。

他にどのようなものがあるのか整理しておきましょう。

 

整理するうえでまず押さえるべきことがあります。

  • そのまま放っておいたとき(自然に沈殿した時)
  • 抗凝固剤を使い、遠心分離機にかけた時

上記二つの場合で

分離されるものが違いますのでそこをまずは理解しておきましょう。

 

まずは採血した血液をそのまま放っておいたとき

血液には止血作用がありましたね。

体外に出てもそれは同じで

血液は放っておくと固まってしまいます。

血液を固める作用を持つ血液凝固因子というものが

細胞(血球)もからめとって固まってしまいます。

これを血餅といいます。

いわゆる血の塊です。

それと固まらない水分のような部分ができます。

この水分のような部分を血清といいます。

後述する血漿から

血液凝固因子を取り除いたもので

水や老廃物・無機塩類などからできるものです。

 

次に遠心分離機にかけた時です。

先ほど言ったように

血液はそのままだと固まってしまうので

固まるのを防ぐ薬(抗凝固剤)を使用してから遠心分離器にかけます。

遠心分離ですから

大きい・重いものほど沈み

小さい・軽いものほど浮いてきます。

一番重いのは赤血球です。

核がないため中央がくぼんだ形をしているのが特徴です。

ヘモグロビンを含んでおり

酸素と結びつくことで酸素を運搬する機能があります。

男性と女性で正常値が少し異なります。

男性のほうが多いと覚えておきましょう。

 

続いて白血球と血小板が沈殿してきます。

白血球は免疫に関与し

顆粒球・単球・リンパ球などの種類があります。

血小板は止血に関与します。

ここまでの赤血球・白血球・血小板のことをまとめて血球といいます。

血液内にある細胞です。

 

残りの部分は血液中の細胞以外の部分です。

これを血漿といいます。

主な成分は水で

水の中に老廃物やたんぱく質

糖質や脂質、無機塩類、そして血液凝固因子などがとけているような感じです。

 

割合としては血漿のほうが多いことを知っておけば問題ありません。

体液

続いて体液に関してまとめていきましょう。

体液とは

生体内に存在する水分の総称です。

人体は半分以上が水分で構成されています。

必修で問われるのはその割合です。

小児では70~80%

成人で60~70%

高齢者で50~60%

と年を取るにつれ約10%ずつ減少していきます。

水分といっても水分のある場所によって名称が異なります。

細胞の中にいるか外にいるかで

細胞内液・細胞外液という名前になります。

人間の体は細胞でできているわけですから

多いのは細胞内液で水分の2/3を占めます。

残りの1/3は細胞の間にいる組織液(間質液)と

血液中の水分、血漿です。

 

これらの水分はその場にずっととどまっているわけではなく

浸透圧により行き来して

浸透圧を一定に保とうとします。

浸透圧というのは

簡単に言うと電解質の濃さのことです。

人間でいうと浸透圧は0.9%。

生理食塩水と5%ブドウ糖液が0.9%の水溶液です。

浸透圧の高いほうに水分は移動しようとするので

細胞内液と細胞外液のどちらに水分を与えたいのかによって

点滴の濃度を調整します。

ここに関しては

脱水をまとめるときに詳しくお話ししようと思います。

 

もう一つ、細胞内液・外液で電解質に関しても押さえておきましょう。

電解質とは○○イオンとかいうやつです。

細胞内液に多いのはカリウムイオン・リン酸水素イオン

細胞外液に多いのはナトリウムイオン・塩化物イオン・重炭酸イオンです。

酸塩基平衡にもかかわってくる部分ですので

そのうちは覚えてほしいですが

必修においては

内にカリウム、外にナトリウム

これだけ抑えておきましょう。

 

 

いかがでしたか。

本日は血液・体液に関してまとめました。

覚えることが多く大変ですが

地味に出題回数の多い部分です。

後の勉強の理解にも非常に役立つ部分ですので

今のうちに覚えるべきところは覚えておきましょう。

 

おつかれさまでした!

 

 

 

 

 

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