こんにちは yu-riです。
本日はちょっと解剖学的な勉強から離れて
症状・徴候に関する勉強をしていきたいと思います。
個人的に仕事で気になる事例があったので
振り返りを兼ねるという
個人的な意図が含まれております。すみません。
国家試験対策にももちろんなります。
ただし、必修レベルよりかは少し難しいです。
どちらかというと
フィジカルイグザミネーション・フィジカルアセスメント・臨床推論を学びたいという
学生さん、新人看護師さん向けだと思います。
損にはならないと思いますので
一緒に勉強していきましょう。
意識障害とは
まずそもそも意識障害とは何でしょうか。
意識に障害があること、清明でないこと
すなわち、意識が悪いこと・普段と違うことですね。
「意識が悪い」といっても
認知症があって今日の日付が分からないくらいなら
命にかかわることはないですが
大声で声掛けしても痛み刺激を与えても起きない
あるいは
一応起きてはいるけど言葉が話せない
なんていうのは命にかかわることですよね。
意識障害はそのレベルも
原因となる疾患も幅広いため
観察力、それをより高めるための知識が必要になります。
JCS・GCS
意識障害の有無を確認するためには
意識レベルがどの程度かの判断が必要になります。
臨床では日常的に息をするように使いますし
国家試験では必修にも出題される
超重要な部分です。
抑えていきましょう。
見出しにもあるように
よく使われる指標がJCSとGCSです。
まずはJCSから見ていきましょう。
JCSはジャパン・コーマ・スケールの略で
日本でよく使われるものです。
- 覚醒している
- 覚醒できる
- 覚醒しない
の三段階に大きく分けたのち、
- 覚醒しているけどどうなのか
- どれくらいの刺激で覚醒できるのか
- どれほど反応がないのか
を評価していくものです。
使用するときは
「Ⅲ-100」のように大分類と小分類を合わせて表現します。
意識清明は0と評価します。
皆さん今日の日付言えます?
言えないと「Ⅰ-2」になっちゃいますよ。
ちなみに「Ⅰ-3R」のようにアルファベットをつけて表現することもあります。
Rは不穏、Iが失禁、Aが自発性喪失を意味します。
あまり一般的に使われているのは見たことありませんが
もし見かけることがあったら
「あーなんかそういう現し方もあったな」となるように
頭の片隅にでも入れておいてください。
次にGCSです。
こちらはグラスゴー・コーマ・スケールの略で
世界的に使われている指標になります。
もちろん日本の現場でもよく使われます。
こちらはE:開眼、V:言語(発語)、M:運動の3つの分野について
それぞれどの程度可能であるかを点数化して評価するものです。
E3V5M4=12点のようにあらわします。
皆さんテストの点数は高いほうがいいですよね?
GCSも同じで
合計点数が高いほうが軽傷
低いほうが重症となります。
M3の除皮質硬直とは
大脳皮質に広範囲の障害があるときにあらわれる硬直で
上肢を屈曲、下肢を進展させるものです。
M2の除脳硬直とは
脳幹に障害があるときにおこり
上下肢ともに強く進展させる硬直です。
除皮質硬直でも焦りますが
除脳硬直を初めて見たときは
一瞬頭が真っ白になりました。
「なんかこれやばいやつ!」
それしか浮かんでこなかったですね・・・。
一年生の頃だったのでついてた先輩に速攻で報告して
私がおろおろしている間に
あっという間に挿管されました。
今少し挿管の話を出したのでついでなのですが
JCS=Ⅱ-30以上
GCS=8点以下または経過観察中に2点以上の低下があったとき
重篤な病態にあると判断し
挿管も視野に準備をしていきます。
もちろんほかのバイタルサインや観察を統合して
医師の判断によって行われますが
「挿管するよ」といわれたときに
「準備するんで待っててください」なんて言えないですからね・・・。
自分でも意識レベルを確認して
挿管の可能性があるときには
邪魔にならないところに物品の準備と
心の準備をしておきましょう。
不要であれば落ち着いたときに片付ければいいだけです。
準備したことを怒る先輩に会ったことはないので安心してください。
もう一つJCSとGCSを合わせたような指標ECSというもの
最近普及してきているそうです。
JCS・GCSより簡便に使用できるそうですが
私の働いてるところではまだあまり使われていません。
やはり慣れているもののほうが使いやすい・・・。
そこについては私も勉強をしていきたいと思います。
長くなってしまいそうなので
今回はここまでにしたいと思います。
次回、意識障害②では
- 意識障害への対応
- 意識障害の原因検索
- 意識障害と意識消失
に関してまとめたいと思います。
国試の必修に関していえば今日の部分だけで十分対応可能ですし
なんなら一般・状況設定問題でも解ける問題が出てくるくらい
重要な部分です。
JCS・GCSについては頑張って覚えましょう。
得点源になりますよ!
意識障害をより深めたいという方は
次回分も読んでいただけると嬉しいです。
ありがとうございました!
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