悪心・嘔吐

国家試験対策

こんにちは yu-riです。

本日は、悪心・嘔吐について

まとめていきたいと思います。

ここは必修問題で問われる部分ではあるのですが

覚えることは少ししかなので

気軽に読んでいただければなと思います。

 

悪心とは

悪心という言葉は日常生活では

あまり聞きなれないかもしれませんね。

悪心とは、嘔気つまり吐き気・気持ち悪いことを指します。

ちなみに「おしん」と読みます。

 

中学生の頃、気持ち悪くて体育を休むときに

母に「悪心のため」と生徒手帳に書かれ

「え、なんかズル休み見たいじゃん!!」と思った記憶があります・・・。

 

嘔吐とは

次に嘔吐とは何かを見ていきましょう。

嘔吐とは

消化管内容物が食道を通って逆流し、排出されることを指します。

これは日常的に使われる言葉なので分かりますね。

嘔吐を司る嘔吐中枢は

延髄の迷走神経核の近くにあります。

ここがなんらかの刺激により「吐きなさい!」と指令を出して

嘔吐が起こります。

では、その刺激とは何かを確認しましょう。

 

嘔吐の原因は大きく2つに分かれます。

中枢性と末梢性です。

 

中枢性嘔吐とは

嘔吐中枢に直接刺激が加わることによって起こる嘔吐のことです。

先ほど嘔吐中枢は延髄にあると言いました。

延髄、簡単に言えば脳・神経への刺激があると嘔吐が起きてしまうものです。

具体的には

機械的刺激、つまり物理的な圧迫などです。

例えば脳腫瘍や、脳卒中による脳浮腫などです。

あとは薬剤や妊娠悪阻による化学的刺激

精神的ストレスや悪臭など神経に作用する感覚的刺激があげられます。

 

一方、末梢性嘔吐とは

脳・神経への直接的な刺激ではなく

末梢での刺激が神経を伝わって嘔吐中枢に作用するものを指します。

具体的には

消化管通過障害(消化不良やイレウスなど)、異物混入などによる消化器刺激

乗り物酔い・末梢性めまいなど耳性刺激です。

このどちらも

胃や耳といった末梢器官で刺激が起こり

これが交感神経、あるいは迷走神経を伝わって

嘔吐中枢に届きます。

このようにワンクッション置いているものを

末梢性嘔吐と言います。

 

嘔吐というと

「お腹の病気」と考えてしまいがちですが

裏には様々な疾患・原因がある可能性があるということがわかればOKです。

嘔吐に付随する症状

ここが本日の内容で一番重要な部分になります。

 

嘔吐とは消化管内容物が外部に排出されることと

先ほどお話ししましたが、

ただ「逆流した」で終わらないからこそ

必修問題で触れられています。

嘔吐によって引き起こされる体内の異常について見ていきましょう。

嘔吐によって引き起こされるもので

必ず押さえておかなければいけないのは

脱水と代謝性アルカローシスです。

どちらの症状も

ポイントとなるのは胃液です。

 

嘔吐物には

摂取した食べ物や飲み物が含まれていることはもちろんですが

胃液も一緒に体外に吐き出されます。

胃「液」というくらいなので

簡単に言えば水分なわけです。

単純に体内にあった水分が減ることになります。

 

そしてもう一つ、胃液にはNaが含まれていることがポイントになります。

胃液は細胞外にある体液ですからNaが多く含まれ

これにより浸透圧を保っています。

(体液についてはこちら。浸透圧についてはこちら

嘔吐により胃液、ひいてはNaを喪失すると

浸透圧が低くなり

水分が細胞内に取り込まれることになります。

低張性脱水が引き起こされるわけです。

(低張性脱水についてはこちら

 

 

代謝性アルカローシスを考える上でも

胃液がポイントになります。

私たちの体はpH 7.4±0.05に保とうとする働きがあります。

酸・塩基平行と言います。

これについてはまた別にまとめていきたいと思いますので

今は「人間の体がややアルカリ性寄りの中性に保たれている」ということだけ覚えておいてください。

胃酸はpH1~2の強い酸です。

これが失われるとバランスがアルカリ性に傾いてしまうことになります。

このアルカリ性に傾くことをアルカローシスと言い

特に嘔吐(代謝)によるものを代謝性アルカローシスと言います。

 

嘔吐により脱水と代謝性アルカローシスが引き起こされること、

そしてそれらを考えるポイントが

胃液だということを押さえておきましょう。

 

 

本日は悪心・嘔吐についてまとめました。

そこまで深い内容ではないので

サラッとまとめましたが

最後の酸・塩基平衡に関わる部分については

今後いろいろなところに関係してくる部分になります。

まずは簡単に押さえて

徐々に深めていきましょう!

お疲れ様でした!

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