小児は要注意!RSウイルス感染症

雑談

こんにちは yu-riです。

本日は最近流行傾向にあるRSウイルスについてです。

 

RSウイルス、本当に流行ってますね。

うちの病院の小児科病棟も今はほとんどが

RSウイルス感染のお子さんで埋まっています。

夜勤帯で受診に来たお子さんもRSウイルスと診断されてましたし

問い合わせもRSウイルスを心配した電話が多いですね。

 

 

本日は

  • そもそもRSウイルスとはなんなのか
  • なぜ今RSウイルスが流行しているのか

について話していこうと思います。

 

 

そもそもRSウイルスとはなんなのか

結論から言うと

いわゆる「風邪」の原因となるウイルスの一つです。

 

医学的にはかぜ症候群と言います。

  • 鼻水、鼻詰まり
  • くしゃみ
  • 喉の痛み・乾燥、かすれ声
  • 咳、痰

などの上気道粘膜症状を中心とした急性炎症の総称です。

一般的に「風邪」と言われるものをイメージできればOKです。

 

さまざまなウイルスが原因とされており

基本的に対症療法が治療方法となります。

症状が軽ければ

安静・保温・手洗い・うがい・水分補給など

症状によっては

解熱剤などを使用して症状を軽くして自然治癒を目指します。

インフルエンザと違い

基本的に特効薬というものはありません

 

「さまざまなウイルス」の内訳は

  • ライノウイルス
  • コロナウイルス
  • RSウイルス
  • アデノウイルス  などです。

ライノウイルスはあんまり聞き馴染みがないかもしれませんね。

ですが原因ウイルスの中で一番多いと言われているウイルスです。

 

そして今話題のロナウイルス

「新型」コロナウイルスと言われるだけあって

そもそもコロナウイルス自体は昔から知られています。

ただこれまではいわゆる「風邪」で済んでいたのが

ウイルスの変異によって感染力が強まり

また重症化を招くようになったので

今回注目されているわけです。

 

アデノウイルスは聞いたことある人も多いのではないでしょうか。

プール熱流行性角結膜炎(はやり目)の原因となるウイルスです。

咽頭が赤くなるのが特徴的です。

種類が豊富で、呼吸器感染症の他に

胃腸炎症状や膀胱炎を起こすこともあります。

 

そして今回のタイトルにもなっているRSウイルスです。

RSウイルスは主に呼吸器感染症を起こすウイルスです。

大人がかかることももちろんありますが

大人では軽症で済むことがほとんどです。

しかし低年齢の子供では

急性細気管支炎などを引き起こし

酸素が必要になるなど重症化することがあります

ただの風邪の一つではあるのですが

ただの風邪と侮っていると意外と怖いのがこのRSウイルスです。

 

なぜ今RSウイルスが流行しているのか

RSウイルスは秋〜冬にかけての空気が乾燥してくる時期に

毎年流行します。

そんな中、なぜ今流行しているのでしょうか。

 

これは特に何か文書が出ているわけではないので憶測に近い雑談ですが・・・

 

考えられるのが

コロナ対策により免疫が獲得できず、爆発的な流行に至ったという考えです。

 

昨年度はコロナ対策として

手洗い・うがい・マスクの着用などがかなり徹底して行われていました。

これは大人はもちろん子供もです。

これにより本来秋頃に迎える流行期には

RSウイルスの感染者数は実感としてかなり少なくなっていました。

これ自体はいいことですよね。

ちなみにインフルエンザ感染者もめちゃくちゃ少なかったです。

私は1人も会いませんでした。

 

しかし、感染するといいこともあります。

 

それは免疫を獲得することができるという点です。

 

感染を起こすと体内で一定期間

免疫が記憶され

次にかかった時に軽症で済んだり、そもそも感染しなくなったりします。

 

つまり毎年秋頃にRSウイルスに対する集団免疫を獲得した

みたいな状態になるわけです。

 

しかし昨年度はRSウイルスが流行しなかった。

つまりRSウイルスに対する免疫を持っている人が例年より少ないということです。

 

なので1人かかったら、その周囲の人へと感染していき

今になって流行時期を迎えてしまったと考えられます。

 

ここで疑問に上がるのが

「コロナ対策でみんな予防してるのに?」という点です。

その点はごもっともですが

今RSウイルスに感染しているのは乳幼児が多いです。

乳幼児はマスクを付けたり、自分で手洗いをしたりすることが難しく

またおもちゃやコップを舐めてしまったりすることもあります。

自分で感染予防ができないような低年齢の子供に流行してしまっているのです。

 

これはかなり問題で

RSウイルスは低年齢であればあるほど重症化しやすいと言われています。

場合によっては兄弟間で感染してしまい

6ヶ月未満の乳児への感染も多くなっています。

 

コロナももちろん怖いですが

小児に関してはRSウイルスにも注意しなければいけない事態となってしまいました・・・。

月齢が小さいお子さんではRSウイルスへの感染が確認されると入院することが多いです。

すると病床を圧迫することにもなりかねません。

 

小さいお子さんでは

感染予防策を取るのが難しいですが

できる限りの策を施し

感染が疑わしい時には早期の受診を行いましょう。

 

私たち大人もRSウイルスにかかることがあります。

私たちが感染を広げることがないように

コロナはもちろんRSウイルスに対してもアンテナを高くして

感染予防を行なっていきましょう。

 

 

緊急事態宣言が明けて

少し羽を伸ばしたい時期ですが

ここは一緒に踏ん張る時です。

我慢ばかりで嫌になってしまうこともありますが

一緒に頑張っていきましょう。

 

 

お疲れ様でした!

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