呼吸困難②

国家試験対策

こんにちは yu-riです。

本日は前回に引き続き「呼吸困難」についてです。

今回は看護についてを中心にまとめていきましょう。

 

 

看護ケア

まずは看護ケアについてまとめていきましょう。

初期対応については前回触れたので

簡単に振り返りだけしましょう。

原因検索・治療に関しては医師の指示で対応することが原則ですが

医師が到着するまでに

緊急性を判断したり

酸素投与を開始したりすることが求められます。

また緊急性が高いと判断されたら

挿管・蘇生処置のための人員確保や物品の準備などをしておくと

よりスムーズに処置に進むことができます。

病院や病棟によって対応方法があると思いますので

確認しておきましょう。

 

呼吸困難を訴える患者さんへの看護で忘れてはいけないのが

精神面へのケアです。

他の症状にももちろん必要なことではありますが

特に呼吸困難は

患者さんにとって命を脅かされているという意識を強く抱かせる症状です。

不安や恐怖を感じやすく

それらはより呼吸困難感を増強させます。

タッチングや声かけによって寄り添ったり

検査や治療の計画を伝えることが大切です。

またこれは患者さんの家族にも同じことが必要です。

家族にとっては患者の急変を予感させ

家族にとっても不安・恐怖を与える症状であることを忘れてはいけません。

自分が対応する余裕がなければ

他のスタッフに対応を依頼してもいいと思います。

 

必修問題で問われるのは安楽な体位についてです。

患者さんにとって

できる限り呼吸がしやすい体位に整えることが必要になります。

気道閉塞が疑われる場合には肩枕などで気道の確保を行います。

もう一つ覚えておきたいのが起坐位・半座位(ファウラー位)です。

画像はイメージですが・・・大体困難感じです。

起坐位は座った状態でやや前傾姿勢にもたれかかるものです。

オーバーテーブルなどを使用して対位を整えます。

 

半座位(ファウラー位)は名前の通り

座位まではいかない

60度ほどギャッチアップした状態のことです。

 

なぜ上半身を上げるような体位をとるのかを

しっかり覚えておきましょう。

ポイントは重力です。

呼吸はまず胸郭運動によって空気を肺に取り込み

肺胞で換気を行っています。

なのでこれをしやすくしてあげるには

胸郭を動きやすくして

肺胞換気量を増やしてあげればいいですね。

 

上半身を上げると

重力で横隔膜が下がります。

すると肺が膨らみやすくなります。

 

さらに胸水貯留がある場合には、胸水も下に下がります。

肺が水浸しだと換気ができませんが

水分が下に溜まることで換気できる部分が増えることになります。

 

もう一つ肺うっ血を起こしている場合

上体を起こすことにより肺まで戻ってくる血液量が減少します。

すると肺うっ血が軽減され呼吸が楽になります。

 

胸水・肺うっ血については心不全を勉強するときに

まとめていきますので

今は起坐位・半座位(ファウラー位)で呼吸困難が軽減する

ということを覚えておきましょう。

この単語を覚えてるだけで必修問題が解けます。

 

 

そのほか呼吸困難への看護は以下の通りです。

  • 日常生活の援助(酸素消費量を減少させる)
  • 呼吸理学療法(リラクゼーション、排痰法、腹式呼吸など)
  • 水分・栄養管理
  • 感染予防
  • 生活指導(生活環境、活動・休息、禁煙など)

急性期・慢性期、疾患などにより幅広い看護ケアがあります。

患者さんにあった看護を行ええるようにしましょう。

重症度分類

呼吸困難の程度によって重症度を分類する方法があります。

呼吸器疾患ではHugh-Jones(ヒュー・ジョーンズ)の分類

心疾患ではNYHA分類が使われます。

この分類がわかると

患者さんの安静度や活動量の理解に役立ちます。

医師記録に書いてあったりもするので

意味がわかるといいですね。

 

 

いかがだったでしょうか。

呼吸困難は幅広い疾患が関わる症状で

なかなか捉えるのが難しい部分です。

まずは呼吸困難を訴える患者さんへの初期対応

そして精神的ケアや体位調整の必要性を覚えておきましょう。

 

お疲れ様でした!

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