こんにちは yu-ri です。
今回は不整脈についてまとめていきたいと思います。
かなり広くて深い範囲になってしまうので
ひとまず必修問題レベルを意識して
サラッと全体像を確認していく感じでまとめたいと思います。
不整脈とは
まず不整脈とは何かについてまとめていきましょう。
通常心臓は一定のリズムで拍動しています。
このリズムが崩れることを不整脈と言います。
不整脈は病気の名前ではなく
症状の名前であり
その発生機序・原因によってそれぞれ疾患名が付けられています。
不整脈の勉強を進めていく上で
そもそもなぜ心臓が拍動するのかを確認しましょう。
心臓は特殊心筋という筋肉で作られており
洞結節では自発的に筋収縮を起こすための電気信号を発することができます。
この電気信号が刺激伝導系を通り心臓全体に送り届けた結果
心臓が拍動します。
よくある例えですが
洞結節を司令本部(指令を発するところ)
刺激伝導系をリーダー(指令を受け取って、さらに細部へ司令を伝言するところ)
心筋をメンバー(指令を受け取り実行するところ)
のような感じで考えるとわかりやすいです。
この3箇所がそれぞれの仕事をしっかり行っていれば
心臓は正常に拍動することができますが
3箇所どこかに異常が生じると
拍動に異常が生じ、不整脈となります。
不整脈の種類
不整脈は洞結節・刺激伝導系・心筋のいずれかの異常で起こることは先ほど話しました。
どこで、どのような異常が起こるかによって
それぞれ疾患名が異なりますので
代表的なものを確認していきましょう。
もちろん他にもありますが
よく出会う疾患としてはこんな感じです。
洞性頻脈
洞結節、つまり司令本部が
やる気満々でたくさん命令を出しすぎると
それに準じてたくさんの命令が刺激伝導系を通り心筋を興奮させ
心臓はたくさん拍動します。
心臓がたくさん拍動することを頻脈と言い
洞結節が原因でこれが起こるので洞性頻脈と言います。
洞不全症候群
逆にサボって命令を出さずにいると
それに準じてみんな働かなくなってしまいます。
洞結節の働きが悪いので
洞不全症候群という名前になります。
「拍動して」という命令が少ない、あるいはなくなってしまうので
心臓の拍動が少ない状態=徐脈となります。
VT・VF・AF
刺激伝導系の異常としてリエントリーによるものがあります。
リエントリーとは
洞結節は通常通りの命令を出しているのに
通り道のどこかで命令がぐるぐると足踏みしてしまい
同じ命令が何度も心筋に伝わってしまうことです。
指令本部は1個しか命令を出していないのに
リーダーが指示したことをすっかり忘れて
同じことを10回指示したって感じです。
メンバーとしてはリーダーのいうことを聞かなければいけないので
10回働くことになります。
この命令が足踏みする場所によって名前が変わります。
心房で足踏みが起こると心房細動(AF)
心室で足踏みが起こるうち
局所なら心室頻拍(VT)、あっちこっちで起こると心室細動(VF)となります。
ちなみにAは心房(atrial)、Vが心室(ventricular)です。
ブロック
ブロックは名前からもなんとなく想像しやすいですね。
刺激伝導系のどこかが遮断、つまりブロックされて
心筋まで命令が伝わらないことを言います。
司令本部がしっかり命令を出していても
リーダーがサボって
メンバーに指示を出さないというイメージです。
命令は
洞結節➡︎房室結節➡︎ヒス束➡︎右脚・左脚の流れで伝わっていきます。
洞結節からヒス束までの間で遮断されるのを房室ブロック
右脚・左脚のどこかが遮断されるのを脚ブロックと言います。
PVC・TdP
心筋が命令と関係なしに勝手に働き始めることを自動能と言います。
これによって起こるのが心室期外収縮(PVC)やトルサードドポアンツ(TdP)です。
不整脈は結構幅広くて苦手な人も多い部分ですが
発生機序をまとめるとわかりやすくなると思います。
整理して覚えていきましょう。
長くなってしまいそうなので今日はここまで。
次回は
不整脈の症状と致死性不整脈についてまとめていきます。
お疲れ様でした!
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