下痢 ②観察項目

新人看護師さん向け

こんにちは yu-riです。

本日は下痢の2回目、観察項目についてまとめていきたいと思います。

日々のケアや、実習での計画にも使えると思いますので

ぜひ一緒にまとめていきましょう!

 

まずは排便状況です。

ポイントはこれまでと比べてどうかという点です。

急に出現したのか、普段からなのかによって

原因疾患が大きく異なりますし

その後の治療や看護介入にも大きく影響する部分です。

 

下痢になっている原因を突き止めるための問診も大切です。

細菌やウイルスによる感染の場合

同じものを食べた仲間や

同じ生活圏にいる家族など

周囲の人も同様の症状になっている可能性が考えられます。

数年前ですが

会社の飲み会で出た牡蠣に当たったといって5人ぐらいのグループで

受診しにきた人がいて

みんな嘔吐・下痢でトイレが大変なことになっていた記憶があります。

 

それ以外にも

下剤や下痢の原因になりそうな薬剤(抗菌薬など)の内服の有無や

下痢を繰り返している人では

性周期や性格を聞くのも大切です。

 

生理前に下痢や便秘になることありませんか?

ホルモンバランスの乱れでお腹の調子が悪くなることがままあります。

 

過敏性腸炎などでは本人の性格も大きな要因になります。

大事な用事の前に緊張してお腹を壊すなんてシーンはよく見かけますよね。

それをイメージしてもらえればいいと思います。

 

次に随伴症状ですが

観察していく上で大きく2つみるポイントがあります。

それは

  • 腹部症状
  • 全身症状 です。

下痢はお腹の症状だから

腹痛などお腹の症状を合わせて診るというのはわかると思いますが

意外と大切なのは

全身状態の観察です。

 

なぜ全身状態を観察しなければいけないのでしょうか。

答えは

下痢では

・水分吸収が少ない(水分の喪失)

・腸液の流出量が大きい(電解質の喪失)

が起こるからです。

 

水分が喪失するといわゆる脱水という状態に

電解質が喪失すると低カリウム血症代謝性アシドーシスとなります。

 

体に本来必要なものも、下痢と一緒に全部流れ出てしまう

だから体内のバランスが崩れてしまう

そういうふうに考えられればOKです。

代謝性アシドーシスに関しては

酸塩基平衡という分野を勉強してもらえるといいと思います。

このブログでもそのうちまとめていきます。

 

下痢では脱水や電解質の喪失があるために

腹部だけでなく

全身に症状が及ぶことがあります。

なので腹部症状だけでなく

全身の症状も観察しなければいけません。

 

ついこの間も

下痢がひどくて食欲も出ず

最終的に体操困難になったとして救急車できた患者さんがいました。

ショックまではギリギリ至っていませんでしたが

体はカラカラ、頻脈で

いつ急変するかとドキドキさせられました・・・。

たかが下痢、されど下痢です。

 

 

フィジカルに関しては便秘と方法は同じですが

合わせて行いたい検査がいくつかあります。

 

便の検査は原因菌の有無や種類を調べるために必要とわかると思います。

そのほかの検査に関しては

先ほども話した脱水や電解質喪失に関連させると理由が見えてくると思います。

 

脱水が起こると体重減少や尿量減少、

あるいは尿の濃度が濃くなったり、ケトン体という物質が出てきたりします。

採血も同様で、炎症反応など感染に関する項目を調べることもできますし

脱水の有無や電解質に関しても数値データとして見ることができます。

 

どうしてその検査がオーダーされているのかを

考えながら行うと

患者さんにどういうことが起こっているのか

医師がどんなことを懸念しているのかがわかると思います。

実習では自分が検査をするわけではないですが

その辺のデータもしっかりとっておくと

アセスメントに繋げられると思います。

 

今回は観察項目についてまとめてきました。

次回は今回の内容を踏まえ

看護計画についてまとめていきたいと思います。

ぜひそちらも合わせてご覧ください!

 

お疲れ様でした!

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