下痢 ①メカニズム・分類

新人看護師さん向け

こんにちは yu-riです。

今回から下痢についてまとめていきたいと思います。

 

予定している内容は

  1. 下痢が起こるメカニズム・分類
  2. 観察項目
  3. 治療・看護計画

です。

本日はその一つ目

下痢が起こるメカニズムについて

まとめていきましょう。

 

下痢とは

そもそも下痢とはなんでしょうか。

 

下痢とはなんらかの原因により

通常より多く水分が含まれた状態のまま便が大腸を通過し

固形ではなく軟便または液状の状態で排出される便のことです。

 

誰もが一度は経験したことありますよね。

私はお腹が弱くて

ことあるごとに便が緩くなります・・・

 

 

下痢になる原因

便秘のメカニズムでもまとめたように

まずは便形成のメカニズムを見ていきましょう。

小腸から大腸に流れ込んだ時には

便はまだ液体に近い状態です。

その状態から大腸を移動していく間に水分が腸壁に吸入され

便は徐々に水分を失い

固形へと形成されていきます。

最終的には硬すぎず、柔らかすぎない

いわゆる「バナナうんち」の状態がベストです。

 

しかしなんらかの原因で

水分が過剰に便に含まれている状態で排出されると下痢となります。

 

なんらかの原因とは

  • 水分の吸収が低下
  • 腸管運動の亢進
  • 腸液の過剰分泌

です。

水分の吸収が低下するというのは想像しやすいと思います。

 

腸管運動の亢進でなぜ下痢が起こるのかというと

腸管運動によって

便がどんどん大腸を通過してしまい

水分を吸収する時間が足りないからです。

逆に大腸内にいる時間が長くて水分が吸収されすぎると便秘になります。

大腸滞在時間と便の硬さは比例するというイメージです。

 

 

せっかく水分が吸収されても

炎症による浸出液の増加などで腸液が過剰に分泌されて

水分が再度便に含まれてしまうというのが

腸液の過剰分泌による下痢です。

潰瘍性大腸炎やクローン病などの慢性的な炎症性腸疾患や

サルモネラ菌やコレラなどの感染が原因としてあげられます。

 

 

分類

下痢の分類について見ていきましょう。

色々な分類の仕方がありますが

今回は急性と慢性のものに分類したいと思います。

 

分類は上記の通りです。

急性下痢症は細菌などによる感染が代表的です。

いわゆる胃腸炎みたいなものです。

これから暑くなってくると食中毒も増えてきますよね。

 

そして消化不良もイメージしやすいと思います。

久しぶりに焼肉に行った日は

消化しきれずにお腹痛くなります・・・

 

そして下剤の過多使用も簡単ですね。

下剤は種類によって機序は違いますが

便を出やすくするものです。

それを多く摂取したら下痢になりそうですよね。

 

一番わかりづらいのはアレルギー性だと思います。

詳しくはアナフィラキシーショックの記事でまとめていますので

ぜひ合わせてご覧ください。

アレルギー症状により腸管浮腫が起こり

腸液が過剰に分泌されることによって下痢が起こります。

アナフィラキシーの症状の一つとして腹痛・下痢があげられますので

合わせて勉強しておくといいと思います。

 

 

慢性下痢症に関しては

潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患が代表的です。

腸管に炎症が起こっていると

腸管粘膜が障害され水分の吸収が悪くなるとともに

腸壁の透過性が亢進し

浸出液や場合によっては血液が腸管内に流出して下痢になります。

火傷をすると浸出液が出てきますよね。

それが腸管でも起こるというイメージです。

 

 

下痢が起こるメカニズムと分類について理解できましたか?

次回は観察項目についてまとめていきたいと思います。

 

お疲れ様でした!

コメント

タイトルとURLをコピーしました