こんにちは yu-riです。
本日はバイタルサインについてまとめていきたいと思います。
臨床ではもちろん
実習でも必ず行いますよね。
基本中の基本ですが
かなり重要な部分ですので確認していきましょう。
バイタルサインとは
バイタルサインってめちゃくちゃよく使う言葉ですよね。
看護実習の行動計画に必ず「バイタル測定」と1日1回は必ず書きますし
臨床でも1人の患者につき最低一回は毎日測定します。
そもそもバイタルサインとはなんでしょうか。
日本語で言うと「生命の徴候」
生きていることを示す指標のことです。
生きていることを示す指標として
- 意識
- 呼吸
- 脈拍
- 血圧
- 体温
が挙げられそれらを測ることを「バイタル測定」と言います。
これらが測れる時、その人は生きていると判断できるわけです。
しかし私たちは患者さんが生きているか否かを知りたいわけではありません。
患者さんが生きていることを前提として
異常が起こっているかどうかを知りたくてバイタル測定を行います。
つまりバイタル測定というのは
患者さんの異常を発見するために行うことを目的として行います。
異常に気づくためには
正常値を知ることと
異常値が示す意味を知ることが必要です。
ひとつずつ確認していきましょう。
意識
意識を確認するためのツールとして
JCS(ジャパン・コーマ・スケール)と
GCS(グラスゴー・コーマ・スケール)というものがあります。
JCSでは数字が大きいほど
GCSでは合計点数が小さいほど重症になります。
臨床では患者さんに日付を聞いておいて
「あれ・・・今日何日だっけ」と自分のレベルの方が悪いなんてことが
よくネタにされます。
最初は覚えることが多くて使いづらいかもしれませんが
完璧に覚えなくてもメモ帳などに忍ばせておけば十分です。
そのうちメモを取り出す方がめんどくさくなります。
意識の評価は
患者さんの普段の意識レベルとの比較が必要になります。
もともと認知症がある患者さんであれば
JCS= I -3(自分の名前・生年月日が言えない)でも異常とは言えないですが
もともと意識レベルに問題ない人がJCS=I -3であれば
それは異常になります。
普段から意識レベルを確認し
その人にとっての正常・異常を判断できるようにしておきましょう。
呼吸
呼吸ってバイタルサインの中では軽視されがちだと思います。
私は学生のとき呼吸数を測る目的をなかなか見出せずにいました。
呼吸というのは酸素を体内に取り込むことです。
つまり生命にダイレクトに関わっています。
呼吸は全身に酸素を送ることができているかの指標です。
近年では急変数時間前に呼吸数増加が見られるという文献が有名になり
バイタルサイン測定における呼吸というのが重要視されるようになってきています。
臨床現場においてこれは呼吸数を測る大きな目的になります。
それ以外でも
呼吸というのはさまざまな要因に左右されます。
呼吸困難感の有無や疼痛、不安や恐怖
発熱などによる酸素需要の増大など。
実習においては患者さんによりますが
そこを目的として測るといいですね。
呼吸の観察項目は
- 呼吸数
- 深さ
- 異常呼吸の有無
です。
呼吸を観察する上で大事なことは
患者さんに気づかれずにそっと観察することです。
呼吸というのはリズムや深さを自分でコントロールすることができます。
なので患者さんに「今から呼吸数測りますね〜」と予告してしまうと
患者さんは呼吸を意識してしまい
正確な観察ができなくなる可能性があります。
脈拍はかり、その流れで呼吸をみたり
カーテンの影からそっと観察したり・・・。
ただ個人的には
バイタルサインの中で呼吸の観察が一番難しいと思っています。
回数はともかく異常呼吸の発見ってかなり難易度高くないですか?
ひとまずは呼吸を観察するという意識を持ち
習慣づける。
低レベルで申し訳ないですが
ここから一緒に頑張っていきましょう。
脈拍
脈拍数は心拍数とほぼ同じ意味です。
心拍数が心臓の動く回数なのにたいし
脈拍は心臓から送り出されてきた血液が
末梢動脈を拍動させることを指します。
なので
心拍数と脈拍数は基本的に同じになります。
心拍数はもちろん心臓に聴診器を当てて
心音の数を数えますが
脈拍はどこで観察するでしょうか?
一番有名なのはやはり橈骨動脈ですね。
医療関係者でなくても手首に指を当てると
脈を感じられることを知っている人はかなり多いと思います。
そこはいいとして
看護師として他の場所でも脈を見れるようにしておきましょう。
もちろん他にもありますが
よく観察するのは図にある通り
- 総頸動脈
- 上腕動脈
- 橈骨動脈
- 大腿動脈
- 膝下動脈
- 足背動脈
です。
自分の体に触れて
ここら辺にあるんだなと確かめてみてください。
触るときには、触り方に注意しましょう。
指一本で触れるのではなく
人差し指・中指・薬指(第2・3・4指)を揃え
動脈の走行と平行になるように軽く当てる。
これが基本になります。
ここ必修で問われたことがあるので
自分で実際にやってみて確認してくださいね。
では実際に触れてみたら何を確認すればいいのでしょうか。
観察項目は主に3つ。
- 脈が触れるか
- 脈拍数
- 脈のリズム
です。
脈を観察するときには
まず「触れるかどうか」を確認しましょう。
触れることの方が圧倒的に多いことは確かですが
これをみる癖をつけておくのは大切なことです。
なぜなら、脈が触れない=ショックだからです。
一般的に
橈骨動脈が触れなければ血圧80mmHg以下
大腿動脈が触れなければ血圧70mmHg以下
頸動脈が触れなければ血圧60mmHg以下
とされています。
日常業務の中で脈を測るなら橈骨動脈でだと思います。
橈骨動脈で脈が触れなかったら血圧80mmHg以下と考えられ
ショックを見抜く一つの重要な要因になります。
もちろんその患者さんの元々の血圧や
他の観察とも合わせてアセスメントする必要はありますが
「触れる」という簡単な動作だけで
ショックの可能性を考えられるようになっておくのは大切です。
触れることができたら
次は回数とリズムを観察します。
正常値は60~80回/分で
それより少なければ徐脈
多ければ頻脈となります。
テンポよく数を数えられるならリズムは一定とみなされますが
「1、2、3、、、、4、5、、、、、、、、、、6」
となったら不整脈があると考えます。
徐脈・頻脈・不整脈がある場合には
医師に報告したり
心電図検査や他の観察を行います。
実習では患者さんに触れることを学びますが
臨床では血圧計やSpO2モニターで
自動的に脈拍数が表示されるので
実際に触れる機会は意外と多くないという方も多いです。
ですが脈は「実際に触れてみる」ことに大きな意味と目的があると思っています。
脈を取る行為は患者さんにとって侵襲もなく
私たちにとっても大した手間はありません。
1分が長ければ15秒触って4倍するのでもいいのです。
「触れる」ということを大切にして欲しいと思います。
ただもちろん触れるからには
しっかり感染防御と、患者さんへの配慮を行いましょうね。
長くなってしまったので今回はここまで。
次回は体温と血圧について話していきたいと思います。
お疲れ様でした!
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